最後の怪物 渡邉恒雄 (祥伝社文庫)本ダウンロード

最後の怪物 渡邉恒雄 (祥伝社文庫)

によって 大下英治


5 5つ星のうち(2人の読者)

最後の怪物 渡邉恒雄 (祥伝社文庫)本ダウンロード - 内容(「BOOK」データベースより) 読売新聞を激変させた男、ナベツネこと渡邉恒雄。東大時代、哲学を愛する共産党員だった渡邉は、やがてライバルを駆逐し、新聞社の頂点に君臨する。部数一千万部を誇ったメディアの主筆として、あらゆる権力をほしいままにしてゆく。一介の政治記者からいかにして大物政治家を牛耳り、日本を動かすフィクサーと呼ばれるまでになったのか―稀代の傑物の人物像に迫る! 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 大下/英治 1944年、広島県生まれ。広島大学文学部卒業。「週刊文春」記者時代に『小説電通』でデビュー。1983年「週刊文春」を離れ、作家専業として政財官界から経済、芸能、犯罪まで幅広いジャンルで執筆活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

最後の怪物 渡邉恒雄 (祥伝社文庫)の詳細

本のタイトル : 最後の怪物 渡邉恒雄 (祥伝社文庫)
作者 : 大下英治
ISBN-10 : 4396344872
発売日 : 2018/12/25
カテゴリ : 本
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以下は 最後の怪物 渡邉恒雄 (祥伝社文庫) の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
渡邉恒雄(ナベツネ)のイメージは権力的で強引な人だが、古い経済学者に精通し、哲学や政治的思想も持ち勉強家で学歴もある。確かに、社員等の中には権力者という見方も多い。敵もいる。だが、そんな印象とは全く違う面がこの本にはある。目的の為には手段を選ばない面もあるが、極めて冷静で、大胆だが気配りがあり情もある人だ。主に昔の総理の時代の政治家らとの関わりや絡む事件、出来事、その対応の話が多い。対立する人の間を取り持つ力もある。でもとても苦労している。肩書等の出世話も多いが不遇もある。一部の話は刑事ドラマみたいだ。いや今の刑事系ものよりずっと面白い。気迫がある。記者として記事の膨大な量のスクラップブックを作りテーマ毎に分け、項目分類は大変綿密だ。又、大変な読書家だ。購入、蔵書冊数、速読は半端じゃない。正に怪物。後半、原監督辞任の件になると段々分が悪くなる。社長に推した人の辞任にナベツネの裏切りがある話は悪玉だ。沖縄密約を巡り逮捕された記者のTBSドラマでは恩を仇で返すような悪役扱いだ。それでもトップに居座り、務台社長の後継者として社長学を学んだ経験を活かし、不動の在職期間と地位を保つ。その執着心は物凄い。利害関係を含めれば、実力は務台の方が上だと思うが(正力を代議士等にしたと。長嶋監督解任の黒幕)、ナベツネは利得よりも人間味があり、信じると思えばひたすらにつき進む行動力がある。「辞める時は死ぬ時」と言うのが象徴的だ。社長やオーナー、会長と彼の呼称は色々あるだろうが、主筆というのが最もふさわしいと思った。史上最大の主筆。ペンこそは全てだ。家庭やプライベートな交友も大事だろうが、常に仕事が先にある。だが、仕事や地位への執着もあろうが、自分一人の行く末となると派手な事は求めない。墓はいらず碑銘だけ。葬式は僧侶のお経なしで音楽だけで通すとは感動さえした。こんな権力者でありながらクラシック音楽にも理解している人はいないのではないか。只、あまりにやる事、なす事が多すぎてしつこく、最後の方は呆れたが。どこからそんなパワーが出るのか?使命感か。アイデンティティみたいなものを察知していたとしか言えない。尚、著者はできるだけ事実を示して中立公平に書いている。力作だと思う。

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