戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫ワイド)
によって 吉田 満
4.8 5つ星のうち(55人の読者)
戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫ワイド) pdfダウンロード - 内容紹介 戦後70年を経て読み継がれる鎮魂の書。巨体四裂し大海に没した「戦艦大和」に乗船し、生還した若き士官が綴る真実の記録。 内容(「BOOK」データベースより) 昭和二十年三月二十九日、世界最大の不沈戦艦と誇った「大和」は、必敗の作戦へと呉軍港を出港した。吉田満は前年東大法科を繰り上げ卒業、海軍少尉、副電測士として「大和」に乗り組んでいた。“徳之島ノ北西洋上、「大和」轟沈シテ巨体四裂ス”今なお光芒を放ち続ける名作の「決定稿」に、新たに小林秀雄、三島由紀夫、吉川英治らの跋文をワイド版収録。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 吉田/満 1923・1・6~1979・9・17。小説家。東京生まれ。東京府立四中、旧制東京高等学校を経て、1942年、東京帝国大学法学部入学。43年に学徒出陣、44年に海軍予備学生となり東大を繰り上げ卒業、少尉に任官され戦艦大和に副電測士として乗艦。45年4月、沖縄特攻作戦に参加するも奇跡の生還を果たす。敗戦後の9月、両親疎開先の東京都西多摩郡に復員。同地に疎開していた吉川英治に会い、彼の勧めで『戦艦大和ノ最期』を執筆。その後日本銀行に入行し、国庫局長、監事などを歴任。在職中に肝不全のために死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 続きを見る
戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫ワイド)の詳細
本のタイトル : 戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫ワイド)
作者 : 吉田 満
ISBN-10 : 4062955067
発売日 : 2016/7/9
カテゴリ : 本
ファイル名 : 戦艦大和ノ最期-講談社文芸文庫ワイド.pdf
ファイルサイズ : 25.68 (現在のサーバー速度は23.29 Mbpsです
以下は 戦艦大和ノ最期 (講談社文芸文庫ワイド) の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
あとがきによれば本作品は終戦直後に書かれたとのことであるが、それでも沖縄特効作戦中の大和艦内の様子をほぼリアルタイムに描き出したものと思って間違いないだろう。私は今でもこの作品を一乗組員の証言として捉えている。証言として興味深いことはいくつかあり、ひとつ例を挙げれば、艦内で戦艦対航空機の優劣を論じても戦艦優位を主張する者がおらず、「世界の三馬鹿、無用の長物の見本―――万里の長城、ピラミッド、大和」などと言う雑言が流布していたそうである。このことからすると、この作戦が成功すると信じていた乗組員は一人もいなかったのではなかろうか?それでも任務を疎かにした者はいなかったようである。この辺が日本人の日本人たる所以かもしれないが、やりきれない気持ちばかり湧き上がってくる。この作品が発表された当初(昭和24年頃)、戦争肯定の文学であるとか、軍国精神鼓吹の小説であるとかの批判がかなり強く行われたそうである。敵愾心や軍人魂を強調する表現が含まれているためらしいが、戦闘や漂流、著者を救出した駆逐艦内の惨憺たる描写からは厭戦気分しか催してこない。いずれにしろ、当時の大和乗組員たちが実際に何を思い何をしたのかを後世に伝える優れた作品だと思う。
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